2012年5月18日金曜日

343days ~Dunedin to Stewart Island~

17th, May

(※ これは遺書だと思って読んでもらいたいです。)

今日はストレスフルな一日だった…。

夕食の辛ラーメンも1袋しか食べれなかったし。



昨日はクライストチャーチからダニーデンまで350kmを走破。

今日はダニーデンから最南端ブラフまで250km。

更にブラフから16:30のフェリーに乗って、
スチュアート島の宿に泊まりに行く。

最南端の岬はダニーデンとインバーカーギルの間にあるので、
道をそれたとしても余裕があると思ってた。 

経由の町までは順調だった。

最南端の岬がなかなか見つからない。
やたらとそそられるトレッキングコースや、
滝や、
洞窟ばかり。

ちょっと立ち寄る、を繰り返し、
時刻は15時。

100kmを残し、
残るは1時間半。

焦る。
ここに来て大雨。
しかも、風も強い。

急がねば…。

しかし、道路もひどい。

タイヤを取られて死ぬかと思った。
ジェットコースターも乗れないのに。
最悪乗り過ごしてもいいやと思い、
安全運転で行くことに。

意外とスムーズに到着。

有料の駐車場に止めて、
フェリーを待つ。

旅行者らしき荷物の人、
地元の人らしき軽装の人、
走り回る子供たち。

時刻が来て乗り込む。

出発、そして救命用具の説明。
飛行機と一緒だ。

5分後、
大荒れ。


そりゃそうだわな、
車でも走行不能の天気。
フェリー、それも漁船より少し大きいくらいのフェリーなんて、
大波でひっくり返ってもおかしくない。

ジェットコースターのような、フワッ、が1秒おきにやってくる。

船頭は上下しすぎ。
下を向いた時は前の波で何も見えず、
上を向いた時は向き過ぎて空しか見えない。

そうか、
これはタイタニック体験ツアーが込みだったのか。
そう言えばニュージーランドの違う地域で、
スカイダイビングの飛行機が落ちて旅行者が死んだなぁ、
なんて思うと自分も死ぬ可能性が低いとは思えない。


船が沈むかどうかより、もっと緊迫した問題があった。

それは、船酔い。

乗り物酔いの核弾頭とかつて呼ばれていた僕は、
いつあの酸味が込み上げてくるかと言う恐怖もあった。
しかしながら今回は体調はいい。

ふと気付いた。
僕が座ってるのは前から4列目。
前の方が上下するだろ!?

移動することに。

立てない…。
立つと揺れで座ってしまう。

立てないなんて…。

どうする…。

パスカル先生の教えの通り、考えることにした。

まず、荷物を後ろの席へ、
そして波の上昇にあわせて素早く移動、
波の下降にあわせて座る!

これを何度も繰り返して、
可能な限り後ろの席へ。
待合室で走り回っていた子供の家族がいたので、
その前に座った。

出発して30分たったころ、
真後ろから
  "おろろーん、おろろーん"
と言う声、いや、音が聞こえた。
子供が吐いたようだ。

僕はすかさず未開封の水を渡そうと思ったが、
少しでも振り返ると自分がやばい。

この世は弱肉強食、
我が身がかわいい僕は目をつむり、
沈没したらどうやって助かるかをリアルに考えた。

そして、
 遺書を書いておきゃ~良かったなぁ
と後悔した。

スタッフのお姉さんが耳栓や袋を配り出した。
乗り物酔いのエキスパートである僕は両方拒否。

音楽は最近ハマっているMTVヒッツ。
特に
 Shut up & kiss me
 sitting on top of the world
 Live my life
 Boyfriend
がテンションを上げてくれた。

到着時間になっても着かない。


もうダメだ、死ぬんだと思った。
スタッフのお姉さんもキャプテンの所でずっと話している。

僕はずっと、
  "今までの短い人生は充実したものだし、普通ではできない体験もした。そろそろ死んでも悔いは無い"
と思い続けてきた。

でも、 死ぬ間際になって思った。
  "もっとやりたいことがある"
 と。

皮算用だけど自分の会社のことも、
そのために学ぶことも、
夢を語り合った友人の夢が実現していく過程を見ることも、
まだ見ぬ大切な知り合える人たちも。

走馬灯とはこれかと。

 死ぬと思った。 

最後は穏やかになったけど、
明日も天気は荒れそう…。
朝8時のフェリーでブラフに戻ります。

この島には泊まるためだけに来ました。
来なきゃ良かったと心から思っています。

僕の家族、友人、恋人、僕を知っている人、まだ見ぬ方々、愛しています。

僕は生きることに本気になることができました。

また会うことができたらハグしましょう。
今まで本当にありがとうございました。

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